分割出願とは何か
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更新日:3 日前

分割出願とは何か|特許出願を活かすための重要な戦略
特許出願をした後に、「この発明も別に権利化しておきたい」「最初の出願に含まれている別の技術も守りたい」と感じることがあります。
そのような場合に検討される手続が、分割出願です。
分割出願とは、すでに行った特許出願の一部を、一定の条件のもとで、新たな特許出願として分けて出願する手続です。特許庁の電子出願ソフトサポートサイトでも、「その出願の一部を新たな特許出願として分割出願することができます」と説明されています。
分割出願の基本的な考え方
一つの特許出願の中には、複数の発明や、複数の技術的な特徴が含まれていることがあります。
たとえば、ある製品について特許出願をした場合でも、その中には、構造に関する発明、制御方法に関する発明、製造方法に関する発明など、複数の観点が含まれていることがあります。
このような場合、最初の出願をそのまま進めるだけでなく、出願内容の一部を切り出して、別の特許出願として権利化を目指すことがあります。これが分割出願です。
特許庁の説明では、分割した出願は「もとの特許出願のときにしたものとみなされます」とされています。つまり、適法な分割出願であれば、原則として、もとの出願日の利益を受けることができます。
分割出願をするメリット
分割出願の大きなメリットは、特許権として守れる範囲を広げられる可能性があることです。
最初の出願では、審査の状況や事業方針に応じて、限られた範囲で特許取得を目指すことがあります。しかし、審査が進む中で、別の発明や別の切り口にも価値があると分かることがあります。
そのような場合に分割出願を活用すると、以下のような戦略が可能になります。
・主力技術を早期に権利化する
・別の実施形態について、追加で権利化を目指す
・競合他社の製品に対応しやすい請求項を検討する
・事業の成長に合わせて、特許ポートフォリオを厚くする
特許は、単に出願すればよいものではありません。事業の成長、競合の動き、製品展開に合わせて、どの発明をどの範囲で権利化するかを設計することが重要です。
分割出願ができる時期
分割出願は、いつでも自由にできるわけではありません。特許庁の審査基準では、分割出願ができる時期として、補正ができる時期、特許査定の謄本送達日から30日以内、最初の拒絶査定の謄本送達日から3か月以内などが整理されています。
ただし、特許査定後の期間内であっても、すでに特許権の設定登録がされた後は、出願が特許庁に係属しなくなるため、分割出願ができない点には注意が必要です。特許庁の審査基準でも、その旨が明記されています。
そのため、拒絶理由通知、特許査定、拒絶査定などを受け取った場合には、分割出願をするかどうかを早めに検討する必要があります。
分割出願の注意点
分割出願では、もとの出願に記載されていない新しい内容を、自由に追加できるわけではありません。
分割出願は、あくまで原出願の内容をもとにする手続です。そのため、最初の明細書や図面に記載されていない事項を後から追加して権利化しようとすると、分割出願として認められない可能性があります。
つまり、分割出願を有効に活用するためには、最初の特許出願の段階で、将来の分割出願まで見据えて明細書を作成しておくことが重要です。
特許事務所に相談すべき場面
分割出願は、単なる事務手続ではありません。
どの発明を原出願に残し、どの発明を分割出願にするかによって、将来の特許権の強さや事業上の使いやすさが大きく変わります。
特に、以下のような場合には、早めに特許事務所へ相談することをおすすめします。
・拒絶理由通知が届いた
・特許査定が届いた
・競合製品が出てきた
・当初の出願とは別の実施形態を事業化する予定がある
・一つの出願に複数の発明が含まれている
・特許ポートフォリオを強化したい
分割出願を適切に使うことで、一つの出願から複数の権利化の可能性を検討できます。これは、研究開発の成果をより丁寧に守り、事業に活かすための重要な知財戦略です。
まとめ
分割出願とは、すでに出願した特許出願の一部を、新たな特許出願として分ける手続です。適切に活用すれば、発明の保護範囲を広げ、事業に合わせた柔軟な権利取得を目指すことができます。
もっとも、分割出願には、できる時期や記載内容の制限があります。分割出願を検討する際には、手続期限を確認しながら、事業戦略と特許戦略の両面から判断することが大切です。


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