
特許電子申請に必要な識別番号の取得手順と電子証明書の登録方法
- SPECIAL FLOWER IP LAW FIRM

- 6 時間前
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読者の疑問:特許の電子申請に必要な識別番号とは何ですか。どのように取得して電子証明書と登録すればよいですか。
回答:識別番号は、特許庁へ手続きを行う者に対して特許庁長官が付与する9桁のアラビア数字からなる固有の番号です。特許庁が提供する電子出願ソフトの「申請人情報・証明書管理ツール」を使用し、識別番号を取得するとともに、マイナンバーカードや商業登記電子証明書などの電子証明書と組み合わせる登録を行うことで、インターネット経由での電子出願が可能になります。
▌ 01|識別番号の概要と電子出願における役割
アラビア数字からなる識別番号
特許庁への手続きを電子申請で行うにあたり、手続きを行う者を識別するために割り当てられるのが識別番号です。識別番号は、9桁のアラビア数字によって構成されており、個人発明家や法人に関わらず、特許庁へ出願や各種申請を行う際に必須となる固有のコードです。
電子申請を実施する環境を整える過程において、手続者はこの識別番号をあらかじめ取得しておく必要があります。識別番号は手続者ごとに管理され、特許庁に対するすべてのオンライン手続きにおける基礎的な情報として扱われます。
識別番号と電子証明書の組み合わせ登録
電子出願ソフトを用いて特許庁にオンライン申請を行うためには、識別番号を取得するだけでは不十分です。取得した9桁の識別番号と、申請者の本人性を証明するための電子証明書を組み合わせ、特許庁へ事前に登録する作業が必要となります。
個人の場合はマイナンバーカードなどの指定された電子証明書、法人の場合は商業登記電子証明書などが利用されます。この識別番号と電子証明書の組み合わせが登録されることによって、手続きごとの本人認証が正確に行われ、安全に電子出願を行える状態が確立されます。
▌ 02|ICカード形式による識別番号の取得と登録手順
本人認証画面からのツール起動
ICカード形式の電子証明書(マイナンバーカードや法人用のICカード等)を使用する場合、まずパソコンに電子出願ソフトを起動します。ソフトの起動後に表示される本人認証画面の右下にある、歯車マークの「設定」ボタンをクリックします。
表示されたメニューの中から「申請人情報・証明書管理ツール」を選択して起動させます。続いて「証明書モード確認」の画面が現れますので、ここで「ICカード」を選択して次のステップへ進みます。
識別番号の新規取得と利用登録
「識別番号取得&利用登録」をクリックしたのち、識別番号をまだ持っていない場合は「識別番号取得」タブを選択します。画面上の注意点を確認し、同意のチェックを入れたうえで起動ボタンを押します。
パソコンに接続したICカードリーダーに電子証明書カードをセットし、電子証明を行ったのち、画面の指示に従って申請人情報を入力します。これにより9桁の識別番号が発給されます。この過程において、予納手続き等で使用する予納台帳番号も同時に取得できます。
既存の識別番号に対する電子証明書の登録
すでに識別番号を取得済みであり、新しいパソコンで電子出願ソフトをセットアップする場合や電子証明書を更新する場合は、「申請人情報・証明書の登録」タブを選択します。
「申請人利用登録/証明書追加」を選択して起動し、画面の指示に従って所有している識別番号を入力したうえで電子証明を行います。これにより、既存の識別番号と新しい電子証明書の組み合わせが特許庁に登録され、電子出願ソフトを通じた申請手続きが可能になります。
▌ 03|ファイル形式による識別番号の取得と証明書ストアの生成
証明書ストアの概念とモード切り替え
ファイル形式の商業登記電子証明書などを利用する場合、電子証明書や秘密鍵をパソコン内に「証明書ストア」として生成・記録して認証を行います。この手続きを行う際は、証明書モード確認画面で「証明書ストア」を選択します。
ファイル形式では、証明書ストアの生成と識別番号の取得が同時に行われます。ICカードリーダーを介さずにパソコン上のデータによって認証を行うため、社内のガバナンスや管理体制に応じたタイプ選択が必要となります。
PC限定タイプとPC任意タイプの選択
識別番号の新規取得手続きを進めると、「証明書ストアタイプ確認」画面が表示されます。ここで「PC限定タイプ」または「PC任意タイプ」を選択します。
PC限定タイプは、申請人利用登録を行った特定のパソコンでのみ利用できる証明書ストアです。1台のパソコンに知的財産手続きを集約したい場合や秘密情報管理を徹底したい場合に適しています。一方、PC任意タイプは利用するパソコンを限定しないため、社内の複数端末で手続きを運用する場合に有効です。また、証明書保管部門が別の端末用に作成する他PC用PC限定タイプも選択できます。
証明書ストアの生成とPinの設定
タイプを選択した後は、証明書ストアの作成先と、電子出願ソフトの起動時に入力する暗証番号であるPinを設定します。画面の案内に沿って必要な情報を入力していくことで、ファイル形式による識別番号の取得と特許庁への利用登録が完了します。
設定したPinはソフト利用時の本人認証で繰り返し使用するため、社内で厳重に管理することが求められます。
▌ 04|実務上の注意点と確認すべき事項
パソコンや電子証明書の変更時の対応
識別番号自体は一度取得すれば継続して同一の番号を使用しますが、パソコンの買い替えや電子証明書の有効期限切れに伴う更新の際には、再度ツールを起動して登録作業を行う必要があります。
新しい環境で電子申請を試みる直前になって不備が発覚すると、出願期限などの重要な期日に遅れるリスクが生じます。社内で申請体制を変更する際は、あらかじめツールの動作確認と組み合わせ登録を済ませておくことが実務上のポイントです。
番号を失念した場合の特許庁窓口
もし自社の識別番号を失念してしまった場合、特許庁に問い合わせて確認手続きを行う必要があります。特許庁において識別番号の付与の請求、住所や氏名等の変更の届出、包括委任状の提出などに関する事務は、「出願課 申請人等登録担当」が担当窓口となっています。
不明な点が生じた際や、登録情報の変更が必要になった場合は、関係部署の連絡先を確認のうえ適切に対応を進めてください。
初回相談のご案内
知的財産の出願手続きや社内での内製化体制の構築、または電子出願ソフトの導入設定においてご不安な点がある場合は、専門家へご相談いただくことをおすすめします。当事務所では、特許出願や商標登録、意匠登録に関する手続き全般や、知財管理に関する初回相談を承っております。自社でのスムーズな申請手続きを進めるためのサポートが必要な際は、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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弁理士 下茂 力
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