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会議で発明を発掘する方法

企業の会議において自社の強みや発明を発掘し、知的財産権の上流戦略を組み立てることは、長期的な経営戦略において重要な手続きです。本ページでは、会社の強みを発掘する方法から、保有する特許権の確認、営業秘密の管理、先使用権への備えに至る一連の流れを具体的に解説します。

会議での強みの把握と特許権の確認

能率、安全性、耐久性、輸送性、環境への配慮、コストカット、付加価値、省エネルギー、性能向上、顧客誘引力、従来技術の課題克服などの要素を検討すると、会社の強みが見えてきます。自社の強みを把握した後は、その強みを経営戦略上、数十年にわたって維持し発展させていくことが重要です。

自社の強みを構成する各要素について特許権が存在している状態や、集中的に特許権のクラスターを保有している状態が理想です。まずは自社が保有する特許権の数と内容を確認するため、J-PlatPatのCSV出力機能を利用します。J-PlatPatで自社名を検索し、検索結果一覧の右上にあるCSV出力ボタンをクリックします。利用には特許庁への利用登録が必要であり、未登録の場合はご利用申請から手続きを行います。登録済みであればユーザーIDとパスワードを入力してCSVファイルをダウンロードできます。

ダウンロードしたファイルには、文献番号、出願番号、出願日、公知日、発明の名称、出願人や権利者、FI、要約、公開番号、公告番号、登録番号、審判番号、ステージ、イベント詳細、文献URLなどが記載されています。経営者の場合、すべての公報を自ら読み込むことが難しいときは、社員にCSV出力を行わせて分析結果を報告させたり、上流戦略を設計できる特許事務所やコンサルタントに委任したりする方法が考えられます。また、生成AIにCSVファイルを読み込ませて定量的な分析を行うことも可能です。

特許権の質と知財戦略のチェックポイント

自社の強みと保有特許権の内容が適切に対応しているかを分析するため、「知財戦略の2大チェックポイント」を用います。まず、その強みが会社の事業活動に関わる事項であり、かつ財務諸表の各要素の改善につながるものかを確認します。その上で対応する特許権が存在するかを確かめ、公報の内容を読み込んで強みを過不足なくカバーしているかを検討します。対応する特許権が欠落している場合には、対応する特許出願をする必要があります。

特許権が十分に自社の強みに対応しているかは、特許請求の範囲の広さ、分割の有無、検知容易性という要素から判断します。特許請求の範囲の広さは、原則として文字数が少なければ広く、多ければ狭いと考えられます。また、親出願が登録されており子出願が分割出願として係属している状態であれば、補正による適切な権利取得や競合他社に対する牽制として有利になります。さらに、視認やリバースエンジニアリングにより評価が完結すること、競合他社の製品やサービスを業者や一般消費者の立場で取得・利用・閲覧できること、それにより特許請求の範囲に属するか評価を完結できるという「検知容易性を高める3つの視点」も重要です。

営業秘密の管理と先使用権への備え

棚卸しの結果、検知容易性のない強みが見つかった場合には、特許出願をせず営業秘密としてノウハウ化します。営業秘密として保護されるためには、有用性、秘密管理性、非公知性の要件を満たす必要があります。経済産業省の営業秘密管理指針を参考に、関係者以外立入禁止の表示、入館IDカードゲートの設置、写真撮影禁止の表示、営業秘密リストの作成と共有、ソースコードの閲覧制限や秘密保持義務の明確化などの社内体制を整備します。

特許出願をせず営業秘密として管理する場合、後れて競合他社が同一の発明について特許を取得した際に形式的な侵害にあたるおそれがあります。そのため、日本国内でその発明を実施していたか実施の準備をしていたことを証明する「先使用権」の制度があります。他者の特許出願日に先立って存在していたことを証明できるよう、①営業秘密が作成された段階、②会社の強みとして実施することを計画又は承認した段階、③会社の強みとして実施した段階という「証拠価値を高める3つのタイミング」において、タイムスタンプを継続的に取得する運用が望ましいといえます。

よくある質問

J-PlatPatのCSV出力機能を使うにはどのような手続きが必要ですか。

J-PlatPatの検索結果一覧画面の右上にあるCSV出力ボタンをクリックすると、ユーザーIDとパスワードの入力画面が表示されます。利用には特許庁への利用登録が必要となりますので、まだ登録が済んでいない場合は、入力画面の右上にある「ご利用申請はこちら」をクリックして登録手続きを行ってください。すでに登録済みの場合は、ユーザーIDとパスワードを入力することでCSVファイルをダウンロードできます。

営業秘密として管理する情報にはどのようなものがありますか。

検知容易性のない強みや、ライセンスビジネスの対象としない技術などが該当します。例えば、自社工場で使用している物品等の製造方法であって完成品に痕跡が残らないものや、競合他社のサーバ内でのみ動作し外部から使用を確認できないプログラムなどが挙げられます。これらは特許出願による公開を避け、経済産業省の営業秘密管理指針を参考にして適切に管理します。

先使用権を主張するためにどのような備えをしておけばよいですか。

営業秘密が存在していた日時を証明できるようにするため、①営業秘密が作成された段階、②会社の強みとして実施することを計画又は承認した段階、③会社の強みとして実施した段階のそれぞれのタイミングにおいて、タイムスタンプを継続的に取得する運用が望ましいとされています。

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