【発明の名称】の書き方
特許出願の手続きを進める際、明細書に記載する項目をどのように書けばよいか迷うことは少なくありません。ここでは、特許庁への出願書類作成において重要となる【発明の名称】の書き方を中心に、それに続く技術分野や背景技術の具体的な記載手順を順を追って説明します。実務家や中小企業の担当者が自分で手続きを進められるよう、記載方法を確認していきましょう。
【発明の名称】の基本的な考え方と書き方
明細書を作成する際、書類名に続いて【発明の名称】を記載します。例えば、「アカウントのアプリケーションの機能を停止又は登録の休会又は退会する要求を送る情報処理部と、を有する情報処理装置。」のような記載に続き、【発明の名称】として「情報処理装置」などの名称を明確に定めます。
発明の名称は、出願する発明の核心を簡潔に示すものである必要があります。出願書類の様式に従い、適切な名称を定めていきましょう。次に述べる技術分野や背景技術との整合性も意識しながら記入することが求められます。
【技術分野】の具体的な記載方法
【発明の名称】の次は、【技術分野】の項目を記載します。「本発明は○○に関する。」などと記載します。この項目について、「○○」の部分には、発明の名称をそのまま転記して差し支えありません。
この方法は、頭を使う必要がなく、実務上も一番安全な記載方法です。具体的な一例として、以下のような記載が挙げられます。
例:模様層の作成方法の場合
【書類名】明細書
【発明の名称】模様層の作成方法
【技術分野】
【0001】
本発明は、模様層の作成方法に関する。
例:情報処理装置の場合
【書類名】明細書
【発明の名称】情報処理装置
【技術分野】
【0002】
本発明は、情報処理装置に関する。
他国では、技術分野を詳しく書きすぎたために、発明が限定的に解釈され、他者の実施に対して特許権の効力が及ばなかった裁判例があります。上記の書き方は、実務上優れた書き方の1つだといえます。
【背景技術】の探し方と書き方
技術分野の次に、【背景技術】を記載します。先行技術文献を検索します。先行技術文献は、慣習的に、特許のデータベースで見つけます。自身の発明と類似する分野で検索をかけて、その公報の番号を記載します。特許のデータベースについて、別の規定を参照してください。もちろん、出版された書籍から引用しても構いません。
先行技術を一切書カなかった場合、特許法上は拒絶理由に該当する場合があります。そのため、何らかの先行技術を書いた方が安全です。先行技術文献について、「どれくらい自分の発明に似た文献を見つけるべきか?」という疑問があると思います。この点は、自らが努力できた範囲で問題ありません。
背景技術の記載の一例は、以下のとおりです。
【背景技術】
【0002】
生体に付加される模様層の一例が、特開2010-006035号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1には、型抜きされたステンシルシートに形成されており、このステンシルシートを花弁に押し当て、しかも型抜き部分に化粧パウダーを塗りつけることにより図柄が描かれる贈答用生花技術が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-006035号公報
なお、上記の例よりももっと短く、単に先行技術の【発明の名称】の部分のみを転記するのでも差し支えありません。
よくある質問
Q. 技術分野に発明の名称をそのまま書いても問題ありませんか?
A. はい、「本発明は○○に関する。」の○○の部分に発明の名称をそのまま転記して差し支えありません。頭を使う必要がなく、実務上も一番安全な記載方法とされています。
Q. 背景技術の先行技術文献はどの程度探せばよいですか?
A. 自らが努力できた範囲で問題ありません。特許のデータベースなどで自身の発明と類似する分野を検索し、見つかった公報の番号などを記載します。単に先行技術の発明の名称の部分のみを転記する形でも差し支えありません。
Q. 先行技術を全く書かなかった場合はどうなりますか?
A. 先行技術を一切書かなかった場合、特許法上は拒絶理由に該当する場合があります。そのため、何らかの先行技術を書いた方が安全です。最新の手続きや法解釈の詳細は、特許庁の最新の案内を確認してください。
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